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akimachoのはてなブログ

ICTとデザインのためのブログ

データサイエンティスト版『情熱プログラマー』 - 河本薫『会社を変える分析の力』

はじめに

講談社現代新書から出ている河本薫『会社を変える分析の力』(2013)を読みましたので、雑感を書きます。

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

ITや分析手法ただの道具。会社に貢献しなければ意味がない

データ分析によってビジネスに変革するマインドを持つことの重要性、それがこの本のテーマです。

著者は、データ分析者の陥りがちなこととして

  • データサイエンスや機械学習の方法論自体を目的化すること

を紹介しています。

確かに、私がデータ分析者の立場にいたとしたら、ディープラーニングに代表されるように流行の機械学習アルゴリズムを勉強したり、SPSSStanMathematicaRといったツールを覚えることばかりに目移りしてしまうでしょうね。何か最新を追ってるし、勝手に成長してると思い込んでしまう。

しかし、方法論やツールはデータ分析を成功させる重要な要素ではないのです。

意味あるデータ分析に必要なのは、「現実の問題を見つける」や「実際に使って現場で使ってもらう」といったビジネス全体を見渡した人間的(ヒューリスティック)な作業なんだよ、というのが著者が一番言いたかったことだと思います。

そのことは、著者が「良い習慣をつける―分析者九ヶ条」の1つとして

一、ビジネスの現場に出よう、ビジネス担当者とコミュニケーションしよう

を挙げていることからも分かると思います。

良いデータ分析者になるためのTIPだったり、データ分析者の魅力が実例とともに紹介されていて読んでおもしろかったです。

業務とデータのあるところならば、どこでもデータ分析は役立つ

と述べているように、プロのデータ分析者という職業に著者は矜恃を持っているのだなーと感じました。

余談ですが、この本は読んでいてChad Fowlerの『情熱プログラマー』に似ているなと思って、記事にこんなタイトルをば付けたのでした。

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

プログラミングだけじゃなくてビジネスやマーケティングも勉強しようぜってある点、河本さんもChad Fowlerさんも自分の職業に情熱を持っているという点では同じですかね。

おわりに

現時点でもそうですが、数値解析としてデータ分析というのはよりいっそうコモディティすると思います。そんな中で生き抜いていくには結局、本書で書かれているような柔軟な知性だったり問題を嗅ぎ分ける嗅覚だったりコミュニケーション力アンテナを張る力なんでしょう。

『情熱プログラマー』で薦められていた『新版10日で学ぶMBA』を積んどくしてあるので読んでみようかと思います。

新版10日で学ぶMBA

新版10日で学ぶMBA